その後は、珍しく仕事の話しかしないアキ。いつもと違うアキに戸惑う。
敢えて明るく話題を振ってみた。
「で、彼女との旅行は楽しかった?」
イラストに視線を落としていたアキは上目づかいで私を見上げた。
「あぁ、まぁね。それなりに。」
乗ってこない。
何だか調子狂うな。
でも、急に私の方が優勢になったようで気分は悪くない。
「どこ行ってきたの?」
「別にいいじゃん。そんなこと。ハルには関係ない。」
「そ、そんな言い方ないじゃない。今まで散々彼女と仲良くやってる風なこと自慢気に言ってたくせに。」
「ハル、お前、ちょっと優勢になったからって調子のってんじゃない?俺、そんなハル嫌い。」
嫌い・・・って言われて、胸の奥の方がズキンと痛んだ。
「ごめん。」
つぶやくように言った。
「冗談だよ。ハルがあんまり彼女彼女って連呼するからさ。」
アキは寂しそうな目で私を見つめて、静かに言った。
「俺がハルのこと嫌いになんかならないって。」
そして、口元をゆるめると、私の頭の上に大きな手をポンポンと置いた。
アキの触れている頭の上がぼわんと温かい。
なんだかとても気持ちがよくて、しばらくそのままでいてほしいと思った。
敢えて明るく話題を振ってみた。
「で、彼女との旅行は楽しかった?」
イラストに視線を落としていたアキは上目づかいで私を見上げた。
「あぁ、まぁね。それなりに。」
乗ってこない。
何だか調子狂うな。
でも、急に私の方が優勢になったようで気分は悪くない。
「どこ行ってきたの?」
「別にいいじゃん。そんなこと。ハルには関係ない。」
「そ、そんな言い方ないじゃない。今まで散々彼女と仲良くやってる風なこと自慢気に言ってたくせに。」
「ハル、お前、ちょっと優勢になったからって調子のってんじゃない?俺、そんなハル嫌い。」
嫌い・・・って言われて、胸の奥の方がズキンと痛んだ。
「ごめん。」
つぶやくように言った。
「冗談だよ。ハルがあんまり彼女彼女って連呼するからさ。」
アキは寂しそうな目で私を見つめて、静かに言った。
「俺がハルのこと嫌いになんかならないって。」
そして、口元をゆるめると、私の頭の上に大きな手をポンポンと置いた。
アキの触れている頭の上がぼわんと温かい。
なんだかとても気持ちがよくて、しばらくそのままでいてほしいと思った。