1週間入院ってことは、アキと最後に会う月曜も行けなくなる。

お腹をゆっくりとなでた。

でも、今はお腹の赤ちゃんのことを一番に考えなくちゃ。

それが何よりも大切にしなければならないこと。

アキと会えるのは最後かもしれないけれど・・・。

正直な気持ちは会いたくてたまらなかった。

もし、その気持ちを優先させたら、きっと色んなものが音を立てて壊れていく。

私の中に宿った命。

私にはその命を守る責任があった。

一人じゃないっていうことは、こういうこと。


この切迫流産は、きっと神様がそう仕向けた。

会っちゃいけないって。

断ち切れない思いのまま迷路に迷い込んだ私を助けてくれたのかもしれない。


だけど、私にはわかるんだ。


アキとは、二度と会えなくてもこの広い空の下のどこかで思いをつなげていられるって。

荻原さんからの連載の話。

アキは引き受けてくれるよね?

もし、アキが引き受けなかったら?

そんなことはあるはずない。

アキもきっと私とどこかで繋がっていたいって思ってる。

とりあえず、そんな先のことは置いておいて、

今は自分の体をゆっくり休めることだけを考えよう。


数時間前の自分とはまるで違う自分がここにいた。


切迫流産したことで、私の中の何かが変わったような気がする。