「あ、ハルちゃん元気?」

「はい。荻原さんは?」

「こっちはバリバリ元気いっぱいよ。毎日忙しいのなんのって。」

荻原さんの滑舌のいい張り切った声を聞いていたら、少し元気が出た。

「例の雑誌の発売日が決まったのよ。来週の月曜。」

「来週の月曜?」

月曜・・・アキと会う日だ。

「それでね。発売前にハルちゃんに渡したいナーと思ってるんだけど。」

「ありがとうございます。」

「ハルちゃんのお宅に送ってももちろん構わないんだけど、そうなるとほとんど発売日と変らなくなっちゃうから、もし、都合がよければこっちまで出てこないかなーと思って。よかったらお祝がてらぱーっとおいしいものでもご馳走しちゃうわよ。」

荻原さんの嬉しいお誘い。

早くアキとのコラボの仕上がりも見てみたいし。

「ぜひ、行きます。荻原さんのご都合はいかがですか?」

「よかったぁ。じゃ、いきなりだけど明日のお昼頃はどう?」

「はい、大丈夫です。」

「決まりね。ご足労願うけど、本社で待ってるわ。おいしいレストランでもリサーチしとくわね!」

ふう。

明日か。

ちょっぴり体がだるいし、つわりっぽい感じもあるけど、せっかくのお誘いだもの。

がんばって行こう。