結局、私の熱は原因不明とのこと。

やっぱり色んなことありすぎて、疲れてるんだわ。

少し休んだ方がいいのかもしれない。

休む前に、片づけなくちゃいけないことは結構あったりもするんだけど。

直太には、

「今日は何もするな。家でゆっくり休めよ。」

なんて釘を刺されたけど、そういうわけにもいかない。

まず、荻原さんにアキのことを報告しなきゃいけないし、

優花にもきちんと謝らないといけないし。

そして、アキとはもう一度会ってきちんと話がしたい。

自分の本当の気持ちと向き合うために。


病院からタクシーで戻ってすぐに荻原さんに電話をかけた。

「ああ、ハルちゃん!私も今連絡しようと思ってたところ。」

「アキから、連絡入りました?」

「そうなのよ、本当に危機一髪って感じだったわ。ハルちゃんがアキと連絡とってくれなかったら、まじでやばかったのよ。ありがとうね。」

「そうですか、よかったです。だって、私達の作品がボツになるなんて、やっぱりショックでしたもん。」

荻原さんは明るくカラカラと笑った。

さすがアキね。

有言実行。あれからすぐに色校チェックして荻原さんに連絡したんだわ。