玄関に入るなり、リビングの書類棚に真っ先に向かった。

書類の中には結婚式の招待状リストが、まだきれいなまま残っている。

こういう時、整理下手でよかったって思う。

アキの住所・・・。

あった。

確か叔父さんと一緒に暮してるって直太が言ってたよね。

まずはそこに行ってみよう。

携帯がつながらないなら、足で向かうしかないもの。

私は急いで手帳にその住所を書き込んだ。

妙に張り切りすぎ?

さっき心療内科で飲まされた薬のせいかしら。

体の中心が熱くなってきていた。

私をこんなに精力的に動かすモノは何?

アキ。

今はアキが心配でたまらない。

誰にどう思われたって構わない。

一目でいいから、その姿をしっかりと見つめたいの。

変な意味じゃなくて、アキの無事を確認したい、それだけ。

時計を見ると17時。

今から向えば、約1時間過ぎには叔父さんの家に着くわね。