どれだけの沈黙が続いたんだろう。

きっと1分くらいだったと思うけど、私にはすごく長い時間のように感じられた。

アキはようやく静かに言った。

「なんだか、複雑だけど。」

複雑?

「ハルがいいんなら、そのお友達によろしくっていっといて。俺も今一人で寂しい時期だしさ。ありがたかったりもするし。ただ、」

ただ?

「元カノへの言い訳のためにそのお友達に来てもらうのは悪すぎるから。それはいいよ。元カノへは俺一人で対応する。」

私の勢いで出た失言を、アキ自身がフォローしてくれているようだった。

顔が上げられない。

瞼の奥を熱い。

なんだか自分自身が情けない。

そして、恥ずかしい。

こんな自分嫌いだ。

優花にも、もっときちんとした形で紹介してあげたいと思っていたのに。

どうしちゃったの?ハル。