「え?」

アキも一瞬戸惑った表情を見せた。

その言葉は、アキ自身も予想だにしなかった言葉だったのかもしれない。

「そっか。」

アキはそうつぶやくと、急にだまって、目の前のお冷やのコップを見つめた。

しばらくの沈黙の後、アキは聞いてきた。

「ハルは、もし俺と夏紀が何も関係を持ってないって言ったらどう思う?」

それは。

夏紀さんから聞いていたことだけど。

アキは、私の顔を見てくすっと笑った。

「夏紀も言ってただろ?やっぱ、ハルは嘘つけないね。絶対顔に出るよな。笑っちゃうよ。」

「や、やめてよ。笑うような話じゃないでしょ。」

「ああ。そうだね。」

アキは前髪をかき上げて、お冷やを少し飲んだ。

その姿にまたドキッとする。

「ふぅ。」と軽くため息をついて、私を見た。