「私が公園で休もうなんて言わなきゃ。美月を一人にしなきゃ、あんな事には!」
「真白ちゃん……」
完全無欠で容姿端麗な彼女の、か弱い姿。そんな真白ちゃんに、心を鷲掴みにされる私。
とは反対に……
小太郎くんは、尚も鋭い目つきで真白ちゃんを見ていた。警戒心は、まだ解けてないらしい。
「ま、真白ちゃんは生吹くんに電話をしてくれたでしょ?そのおかげで私、助かったんだから……。
ね、むしろ救世主だよ。助けてくれてありがとう。真白ちゃんっ」
「う~っ」
真白ちゃんの背中をポンポンと叩きながら、小太郎くんに向き合う。
「紹介するね」と私が言うと、小太郎くんは今までとは一転。
「詳しくよろしくッス」
ニコッと、笑みを浮かべた。