「ということで、来週デート遠足をおこないまーす♡」
突然教室へやってきた学園長が、みんなに向かってそう告げた。
行き先はりぼんランド。
しかも、パートナーとの交流を深めるために、デート中は必ず手をつながなきゃいけないんだって!
いつも登下校のときに見る、由井くんの左手。
あの手に触れることを想像しただけで、かぁっと頬が熱くなってきた。
ど、どうしよう……。
本当につないだりしたら、わたし、どうなっちゃうんだろう。
***
「はーい。それでは、ここからカップルごとに自由行動でーす」
園内に入ると、さっそく解散になった。
みんな少し恥ずかしそうにしながらも、手をつないで思い思いの方向へと散らばっていく。
「ほら、俺らも行くぞ」
由井くんが差し出す手におずおずと手を伸ばすと、ぐいっと手をつかまれた。
思ったよりも大きな手。
男の子の手の感触って、こんななんだ。
そんなことを考えながら、わたしの手を引いて歩く由井くんの背中とつないだ手を交互に見つめる。
なにこれ。こんなの、まるで恋人同士みたい。
こういうのは、お話の中の出来事か、わたしの観察対象でしかなかったはずなのに。
わたし今、本当に由井くんと手をつないで歩いているんだ。
そう思ったら、急にドキドキを通り越して心臓がバクバクと打ち出した。
突然教室へやってきた学園長が、みんなに向かってそう告げた。
行き先はりぼんランド。
しかも、パートナーとの交流を深めるために、デート中は必ず手をつながなきゃいけないんだって!
いつも登下校のときに見る、由井くんの左手。
あの手に触れることを想像しただけで、かぁっと頬が熱くなってきた。
ど、どうしよう……。
本当につないだりしたら、わたし、どうなっちゃうんだろう。
***
「はーい。それでは、ここからカップルごとに自由行動でーす」
園内に入ると、さっそく解散になった。
みんな少し恥ずかしそうにしながらも、手をつないで思い思いの方向へと散らばっていく。
「ほら、俺らも行くぞ」
由井くんが差し出す手におずおずと手を伸ばすと、ぐいっと手をつかまれた。
思ったよりも大きな手。
男の子の手の感触って、こんななんだ。
そんなことを考えながら、わたしの手を引いて歩く由井くんの背中とつないだ手を交互に見つめる。
なにこれ。こんなの、まるで恋人同士みたい。
こういうのは、お話の中の出来事か、わたしの観察対象でしかなかったはずなのに。
わたし今、本当に由井くんと手をつないで歩いているんだ。
そう思ったら、急にドキドキを通り越して心臓がバクバクと打ち出した。