ぱたんっ。

 閉めた玄関ドアにもたれかかると、はぁと息を吐く。

 ツンツン立った赤茶色の髪に、しゅっとした切れ長の目。
 ヤンキーっぽくて……正直怖い。

 それに、わたしみたいな地味なやつがパートナーだなんて、きっとガッカリしてるよね。

 落ち着いた赤いフレームのメガネに、肩の高さで切りそろえたボブヘア。
 伸び悩んだ身長に、自分で言うのもなんだけど、色気の『い』の字も感じられないこの体型。

 これから3年間、あの人――由井渉くんと相部屋だなんて……ちゃんとやっていける自信、全然ないんですけど!