それから、久しぶりの楽しい会話に二人は終始笑みを溢しながら
ハンバーガーを食べ終えると公園を後にした。

そして車は家の前に着き
二人の時間は無情にも終わりを告げる。

私は寂しい気持ちを抑えて
“今日はありがとうございました”と
笑顔で別れを言おうと自分の胸に手を当てた。

しかし、「桜良っ..」先に口を開いたのは
竜海さんの方だった。

私は急に竜海さんに名前を呼ばれて
ビクッと肩を震わせた。

「は、はいっ」

竜海さんの方を見上げると
竜海さんは切なそうな表情でこちらを見ていた。

「桜良が嫌でなければ
またこうして出掛けたり食事したり
したいんだけど..」

嫌だなんてわけないっ

私は叫びたい気持ちをグッと堪えると
「竜海さんさえ良かったら
私もまた会いたいです..」
喉の奥がキュッとなりながらも声を振り絞った。