それからは3人で水族館を周ったあと
竜海さんにお昼御飯をご馳走してもらって
食事をした。

初めのギクシャクした緊張感もなくなり
禅ちゃんのガイドでイベントも3人で楽しく周ることができた。

でも、竜海さんがこれほどまでに生き物が
好きだったなんて意外だった。

禅ちゃんのガイドに
竜海さんは終始、
私と禅ちゃんの間に入って
色々と禅ちゃんと生き物について
語り合っていたのだ。

お陰で私は一人、
蚊帳の外状態だったのだけど。

でも時折、「しんどくないか?」と私の体を気遣う竜海さんに私はそれだけでも嬉しかった。

しかし、
竜海さんと一緒にいる時間が楽しくて
刻々と迫る別れの時間に
私の心は少しずつどんよりと曇っていった。