咲は黙ってコクリと頷いた。
「嘘でしょ!?咲が恋かぁ〜」
恋バナ好きの私には堪らなかった。
「え、いつからいつから?」
興味津々の私。咲が白々しく目を逸らして、口を開いた。
「中学3年生から…かな」
咲が下を向いて恥ずかしそうにする。
「…そうだったんだ。全然気付かなかった。」
「中3の時はもう受験勉強しか頭に無くて。勉強分かんないし、もうダメかもって思ってた。でも智輝が勉強教えてくれたの。凄い分かりやすくて担任の教え方よりも断然理解出来た。」
咲は真剣な眼差しで私を見つめる。
「智輝の事は、友達として、親友として好きだって言い聞かせてたけど、その時にはもう手遅れだった。…もうその時には、____好きになってた。」