「好きじゃないし!あんなオラオラ系男子なんか。」
「琴音は俺様系嫌いだよね…」
「もちろん。私には心に決めた人がいるのっ!」
そう言いながらソファに置いてあった熊のぬいぐるみをぎゅっと抱き締めた。
「え、あのモテる先輩?何だっけ、野原だっけ?」
「違うー!荻原!荻原先輩すっごくカッコイイんだから!爽やかで、モテモテで、みんなに優しくて…」
「ふーん。まっ、私は好きじゃないかなぁ」
「えぇ!何で!?」
私はつい体を前のめりにする。

「そういう人って、何か裏ありそう」

「う、ら…?」