「ったく、めんどくせぇなぁ…」

__視界がぼやける。
何、これ。

私は両手にフラスコと試験管を持っていた。
理科室…?
周りを見渡して、ここはどこなのかと自分に問い掛ける。

「理科の準備とか、だりぃ…」
私の左の方から声が聞こえた。
間違いない。この生意気そうな声。

同じクラスの大嫌いな奴、野沢怜央だ。

あれ……?何でコイツと理科室にいるの…?
全く身に覚えが無い。