テーブルを囲むような形で置いてあったソファーには私達よりも先に3人の男の子が腰掛けていた。


残りのメンバーは怜央達の前で2列になって並ぶ。

漫画で得た知識があっているなら、ソファーに座っているのは幹部と呼ばれる人達だろう。

「怜央、まずはその子の紹介からしたら?あいつらも落ち着かない様子だし」

そう口を開いたのは3人の中の一人。

彫りの深い綺麗な顔立ちにアッシュグレーの髪、耳には複数ピアスが着けられていて、足を組みながら座っている。

今、発言した内容といい多分、偉い人。

「そうだな。お前らに紹介する。水瀬瑠香、俺が惚れた女だ」

怜央がそう言うと『お〜』と雄たけびに近い声が上がる。


「じゃあ、姫ってことでいいんだよね?」

さっきと同じ人が怜央に確認をとる。


「ああ。総長の姫が狙われやすいのはお前らも知ってるだろう。チーム全体で瑠佳を護り、危険な目に晒すような奴がいたら容赦なく潰せ」

「「「おっす!!」」」


「この話については以上だ。今から会合を始める。冬馬(とうま)

怜央がそう口にすると、一列目に並んでいた茶髪の男の子が「はい」と返事をした。