風だけが、透明。





旅人は、涙を流した。






「せめて、花を飾らせて下さい」





旅人は、自分の持っている大地のカバンから、花を摘んで、亡くなった人の手に持たせた。




花は、キラキラと輝いていた。





ひまわりの花のように。





亡くなった人の瞳から、涙がこぼれていた。




「あなたの優しさが、嬉しかった!」



耳もとで、女の子の声がした!






バッ!と後ろを振り返ったら、そこには、町の少年とおばあさんがいた。




その手には、花を沢山抱えていた!










終わり🌺