その言葉に、わたしの胸が高鳴る。


「俺、慈美に本気だから。だからこそ、慈美のことは大事にしたい」


彪雅はそう言ってわたしに布団をかけると、初めに言っていたように、自分はソファに横になるのだった。



わたしは、初めての恋に浮かれてしまって…。

1人で酔いしれてしまっていた。


だけど、彪雅がちゃんとすくい上げてくれた。

わたしが溺れてしまわないように。


『俺、慈美に本気だから。だからこそ、慈美のことは大事にしたい』


この言葉が、…すごくうれしい。


銀髪の人のように、力でわたしを従わせるのではなく――。

彪雅は、わたしのことを一番に想ってくれている。


そう実感できたのだった。



それからというもの、彪雅はわたしに甘く迫ってくる。


だけど、手は出してこない。