混乱するわたしの肩に、彪雅はポンッと手を置いた。


「だから、さっきも言ったけど、言い訳させてほしい」


その彪雅の低くて落ち着いた声のトーンに、わたしもようやく冷静になる。


そして、彪雅からあのキスに至るまでの経緯を聞かされた。



わたしの記憶は、ソファで眠ってしまったところまでだ。


しばらく、ソファで寝かせてくれていたらしいのだけれど、まったく起きないものだから、彪雅はわたしをベッドまで運んでくれたのだそう。


そして、わたしをベッドに横にしようとしたとき――。

…わたしから、彪雅にキスしたらしい。


これが、わたしの記憶がない…ファーストキスだ。


それに驚いて顔を離した彪雅だったけど、すぐさまわたしが2回目のキスをしてきたのだと…。


そこで、わたしが目を覚ました。