そして、何人かがバイクから降りてきた。


あと少しで路地から抜け出せるというところで、わたしはどちらの道も前を塞がれるかたちとなってしまった。


完全に、挟み打ちにされた。

この…わたしの逃げ場をなくすやり方は、あのときと同じだ。


ということは、やっぱりこの銀髪の人も、あのバイクの集団の仲間なんだ。



わたしはこの狭い路地で、右には銀髪の男の人、左には3人の男の人たちに挟まれて、動けない状態となっていた。


もし逃げ出すとしたら、1人でいる銀髪の男の人のほうだ。


…だけど、たった1人というのに、なぜだかものすごい威圧感を感じる。


近づいちゃいけない。

そんな気がした。


そして、銀髪の男の人がフルフェイスのスモークのかかったシールド越しに、わたしの顔をまじまじと眺める。