大柄でにらみ付けるような目つき、茶髪のスポーツ刈りでいつもグラサンかけてる父と鬼子母神のような母。
 子供の頃から、同級生からやーさんのお家とか舎弟いそうとか散々言われてきた。
 中途半端に家がでかいこと、父が土木関係の仕事をやっているから、余計それで拍車をかけた。
 ちなみに父がグラサンをかけてるのは、目の病気のためだ。
 母はそこの事務員兼家がない人の寝食の世話――いわゆる寮母さん的なことしていた。
 家は昔っからある所で、名前を言えばあの家の子ねとか、お父さんにお世話になってるよと言われる。
 
 両親はいつも言っていた。

 世の中全て第一印象で決められる。
 俺たち家族が見た目で怖がられて誤解されるのは、どうしても避けられないことだ。
 だからな、人との付き合いを大切にしなさい。
 誤解を招くような言動や行動をするな。
 お前に対する評価が出るのは、ピンチの時だ。
 日頃の行いと言動で全てここぞの時に出るから。
 もし、家族を侮辱するようなことを言われたら、出るとこでる。

 それでも俺を問題児扱いにする人はいた。
 特に教師達。
 何かトラブル起きれば、全て俺が犯人と言わんばかりに、責めてきた。
 それを利用してえん罪ふっかけられたこともある。