「やり直そうとするのはいいけど、真面目は当たり前のことです。あなたはただでさえ”前科"が沢山ある。被害者がいる。信用されようとか、前途洋々な人生が送れると思ったら大間違いだから。前も言ったけど、僕はあなたへ昔の仕返しを存分にするから。せいぜい、仕事やるんだね。はい、じゃ、この書類打ち込んで」
バインダーを渡され、データ打ちを頼まれた結花は「いつまでですか?」と尋ねた。
「今週中に。できるだけ早く。あぁ、あとゴミ捨てもやってくれないか? これは今日中に」
あれこれ言いつけられる結花は「無理です!」と、顔を曇らせた。
丸岡が手伝いますよといった瞬間、浅沼は「呉松さんを甘やかさないで」と切り捨てた。
「いいか? 呉松さんはここにいさせてやってるんだから。仕事を選べる立場だと思ってる? 烏滸がましいね。それならやめるか? ここやめたって借金あるんだし、前科のある君に雇ってくれる物好きないと思うよ。ましてこの年でなーんもキャリアないんだからさ。短期間で仕事やめたという過去が残るだけ。それとも、ホームレスになりたいかい?」
浅沼は口角をあげて結花を追い詰める。
ホームレスなんて嫌だ。また知らない子達に動画でつるし上げされちゃう。
バインダーを渡され、データ打ちを頼まれた結花は「いつまでですか?」と尋ねた。
「今週中に。できるだけ早く。あぁ、あとゴミ捨てもやってくれないか? これは今日中に」
あれこれ言いつけられる結花は「無理です!」と、顔を曇らせた。
丸岡が手伝いますよといった瞬間、浅沼は「呉松さんを甘やかさないで」と切り捨てた。
「いいか? 呉松さんはここにいさせてやってるんだから。仕事を選べる立場だと思ってる? 烏滸がましいね。それならやめるか? ここやめたって借金あるんだし、前科のある君に雇ってくれる物好きないと思うよ。ましてこの年でなーんもキャリアないんだからさ。短期間で仕事やめたという過去が残るだけ。それとも、ホームレスになりたいかい?」
浅沼は口角をあげて結花を追い詰める。
ホームレスなんて嫌だ。また知らない子達に動画でつるし上げされちゃう。