「それどういう意味?!」
 早く病院に連れて行きなさいよと大きな声で喚く。
「言葉通りさ。メンタルがいつまでも女子中学生のまんまってこと」

 本当はこのままほっといて、郡山のケアをしたいとこだが、放置したらしたで、後々面倒くさいな。
 仕方ない。大人しく連れて行くか。

「後で病院連れて行くからさ。その前に郡山くんに謝ろうよ。あんだけ酷いこと言ったんだからさ」
「え? ゆいちゃん、これ謝んないといけないパターン?」

 結花は大げさに目を丸くして「何、この流れ……」とキョロキョロ見渡す。

 たかだか事実を指摘してやっただけなのに、なーんでこんなことになんの?
 そもそもあの陰キャが、ゆいちゃんの化粧直し邪魔しなかったら、こんなこと言われなかったのにねぇ。
 ほんとこういう優等生じみたやつ大っ嫌い。
 でも、ゆいちゃんは世界一可愛いから、そっちが負けになるよ。
 己の容姿の醜さとか頭の弱さを呪えばいいのよ。
 
 結花の顔がだんだん口角が上がってきた。

 一方浅沼をはじめ他のスタッフはあんぐり顔になったり、開いた口が塞がらなかった。
「どーかんがえても、呉松さんの発言や態度に問題あると思うんだけど……」
「もしかしたら、謝ったら負け系?」