あの人、中学の時将来の夢で専業主婦って声高々に言ってたんだけど、本当は働きたくなかっただけだと思う。
 1回その夢は叶ったけど、自分で壊して、働かないといけない状況になったからね。
 ”後ろ盾”がもういないみたいだし。
 家族にも見捨てられたって話だし。
 かつていじめてた同級生にあれこれ言われながら働くのって、彼女にとって”屈辱”だと思う。
 
 中学時代の悪行含めて、今までのことが沢山重なって因果応報としてきてるんだよ。
 
 お天道様ってよく見てるなって思った。

 中学時代の浅沼と結花の関係や、2人の過去を知った落合は、妙に納得出来た。

「そんなこと聞いてどうするんですか? 私、早く仕事に戻りたいんですが」
「じゃぁ、本人に聞こうか? 落合さんに」
「いいですよ。呼んでください」
 服部が落合を連れてくるために、一旦席をはずした。

 どうせゆいちゃんには逆らえないから、素直にいわないっしょ? あいつ気弱そうだし。
 あの時人通りなかったし、バレないっしょ。

 結花は神妙そうな顔しつつも、心の中でほくそ笑む。

 服部が連れてくると、落合は結花の顔みた瞬間、後ろに隠れた。

 な、なに言われるんだろう。どうしよう、呉松さんいる。助けて!