他のスタッフ達が電話応対や事務作業をやっている中、野澤は結花が持ってきた段ボールを台車から入り口近くに置いていく。
中に入っているのは伝票や書類である。
「あれ、今日落合さんは?」
野澤がいつも来ているスタッフの名前を出した瞬間、結花は「しらなーい! たまには別の仕事してもらおうと思ってね。調子悪そうだからさ。それよりさ、野澤くんの連絡先教えてよ」と目を輝かせる。
「ご、ごめん、今スマホ持ってなくってさ。またこんどね。それより、この書類の仕分け手伝ってくれる?」
「うん、分かった! じゃぁ、代わりに連絡先おせーてー」
「はいはい」
野澤は結花のおねだり口調に少しため息がつきそうだった。
いつもなら、落合さんが持ってきてくれる。
おどおどしながらも、仕分けの手伝いをせっせとやってくれるので、こちらとしては大変助かっている。
ありがとうございますと言うと少し恥ずかしげにはにかんだ顔で、こちらこそと答えてくれた。
でも最近なんか様子が変だった。
元気がないというか、覇気がないというか。
仕分け作業で手が止まることが増えてきたし、間違えるとごめんなさい、ごめんなさいと勢いよく謝るから、不審に思っていた。
俺が彼女に尋ねるとなんでもないの一点張り。
中に入っているのは伝票や書類である。
「あれ、今日落合さんは?」
野澤がいつも来ているスタッフの名前を出した瞬間、結花は「しらなーい! たまには別の仕事してもらおうと思ってね。調子悪そうだからさ。それよりさ、野澤くんの連絡先教えてよ」と目を輝かせる。
「ご、ごめん、今スマホ持ってなくってさ。またこんどね。それより、この書類の仕分け手伝ってくれる?」
「うん、分かった! じゃぁ、代わりに連絡先おせーてー」
「はいはい」
野澤は結花のおねだり口調に少しため息がつきそうだった。
いつもなら、落合さんが持ってきてくれる。
おどおどしながらも、仕分けの手伝いをせっせとやってくれるので、こちらとしては大変助かっている。
ありがとうございますと言うと少し恥ずかしげにはにかんだ顔で、こちらこそと答えてくれた。
でも最近なんか様子が変だった。
元気がないというか、覇気がないというか。
仕分け作業で手が止まることが増えてきたし、間違えるとごめんなさい、ごめんなさいと勢いよく謝るから、不審に思っていた。
俺が彼女に尋ねるとなんでもないの一点張り。