陽鞠はいつ先輩に目をつけられるんじゃないか、冷や冷やしている。
母の結花に陽鞠は何度もブランドものはいらないと言っている。しかしおかまないなしに買ってくる。
本当は動きやすいジャージの方がいい。
鞄もできればシンプルなものがいい。
何度もやめてくれといっても話を一個も聞かないのが結花だ。
小学校五年の時、陽鞠の授業参観で皆がスーツやちょっと上品なワンピースなど、きれいめとラフな格好の間ばかりの中で、結花は短いチュールスカートに肩や鎖骨が見えそうなブラウスでブーツで来た。
周りから保護者の冷たい視線と、同級生からの冷やかしに耐えれなくて、陽鞠は猫背になりながら、机の下にうつむいて顔が赤くなった。思わず両手で顔を覆いたくなるような。
今まで親が若作りするような格好でいるのは普通だと思っていた。
娘である陽鞠から見ても、結花は若く可愛らしい少女のような顔立ちで、容姿が整っている。
友達やそのお母さんから「陽鞠ちゃんとこのお母さん可愛いね」とか「きれいだねと」言われると嬉しかった。
でも授業参観で同級生や他の保護者の突き刺すような視線を向けられ、陽鞠は結花がやってることに恥を感じた。
――私の母は私の頑張りには興味なくて、自分が主役になりたいだけ。
母の結花に陽鞠は何度もブランドものはいらないと言っている。しかしおかまないなしに買ってくる。
本当は動きやすいジャージの方がいい。
鞄もできればシンプルなものがいい。
何度もやめてくれといっても話を一個も聞かないのが結花だ。
小学校五年の時、陽鞠の授業参観で皆がスーツやちょっと上品なワンピースなど、きれいめとラフな格好の間ばかりの中で、結花は短いチュールスカートに肩や鎖骨が見えそうなブラウスでブーツで来た。
周りから保護者の冷たい視線と、同級生からの冷やかしに耐えれなくて、陽鞠は猫背になりながら、机の下にうつむいて顔が赤くなった。思わず両手で顔を覆いたくなるような。
今まで親が若作りするような格好でいるのは普通だと思っていた。
娘である陽鞠から見ても、結花は若く可愛らしい少女のような顔立ちで、容姿が整っている。
友達やそのお母さんから「陽鞠ちゃんとこのお母さん可愛いね」とか「きれいだねと」言われると嬉しかった。
でも授業参観で同級生や他の保護者の突き刺すような視線を向けられ、陽鞠は結花がやってることに恥を感じた。
――私の母は私の頑張りには興味なくて、自分が主役になりたいだけ。