良輔はこのままだと自分の妻である紫乃が母親のターゲットになるかもしれないことから、一時的に別居状態になっている。
 息子の大翔は高校時代から引き続き遠方の大学に通っているため、ノータッチだ。
 そもそも大翔は周子に対して苦手意識がある。ついでに叔母である結花もだ。
 数回しか会ってないが、小学校時代に結花にベタベタ触られて以来、苦手になっている。
 周子も将来玉の輿狙えだ、結花のご機嫌伺いするように強いたり、ちょっかいかけてきても目をつぶるようになど、あさっての方向になるので、苦手意識が強い。
 父である良輔と母である紫乃への態度と結花と差別化しているような感じに見え、薄気味悪さを持っていた。
 お年玉の配分も結花と大翔と陽鞠とで全然違う。
 結花は5万貰って、良輔はなし。大翔と陽鞠は毎年2万円ずつだった。
 大翔は成人している叔母がなぜ貰って、自分の父は貰ってないのか不思議でならなかった。
 そういうのも分かっているので、良輔は極力実家に帰る時は、結花と周子がいないときを狙っていた。
 周子の性格の悪さに振り回された家族がうんざりして、良輔と明博が必死に説得して入らせた。