『クソ兄のわりには、いい男がいるから、ついつい連絡先もらっちゃった。学校の悩み聞いて貰ってたら、向こうから電話かけてきたから、ゆいちゃんはそれの相手してやってるだけ。口出すな』
獣のような目で威嚇していたが、妹の軽率な行動で、せっかく推薦で入れた第一志望の大学に行けなくなるかもしれない、友人の人生をパァにさせる気かと説得したら、泣き出して、母を呼んできた。
『ゆいちゃんの”美しい恋心”を邪魔するのはよしなさい。お兄ちゃんだからそれぐらい許しなさい。いざとなれば、呉松家の名前出せば、相手も頭下げてくれるし、お金もらえるからいいでしょ』
私が母にあさっての方向の説教をされている姿に、妹はニヤニヤ笑っていた。
母も世間知らず過ぎて、軽蔑したくなった。あの穏やかな口調が毒々しく、全身に嫌悪が走る。
毎日、小学生や中学生が、悪い大人に捕まって、色恋沙汰のトラブルがニュースになっているのにも関わらず、この調子だ。
母としては、娘が変なトラブルに巻き込まれる心配より、純愛で現実から逃げているだけだった。
家の名前だせば相手も引き下がって、お金を払ってくれるとか訳わからん考えも、気味が悪かった。
この件で、友人関係に亀裂が入り、友人と彼女は別れてしまった。
獣のような目で威嚇していたが、妹の軽率な行動で、せっかく推薦で入れた第一志望の大学に行けなくなるかもしれない、友人の人生をパァにさせる気かと説得したら、泣き出して、母を呼んできた。
『ゆいちゃんの”美しい恋心”を邪魔するのはよしなさい。お兄ちゃんだからそれぐらい許しなさい。いざとなれば、呉松家の名前出せば、相手も頭下げてくれるし、お金もらえるからいいでしょ』
私が母にあさっての方向の説教をされている姿に、妹はニヤニヤ笑っていた。
母も世間知らず過ぎて、軽蔑したくなった。あの穏やかな口調が毒々しく、全身に嫌悪が走る。
毎日、小学生や中学生が、悪い大人に捕まって、色恋沙汰のトラブルがニュースになっているのにも関わらず、この調子だ。
母としては、娘が変なトラブルに巻き込まれる心配より、純愛で現実から逃げているだけだった。
家の名前だせば相手も引き下がって、お金を払ってくれるとか訳わからん考えも、気味が悪かった。
この件で、友人関係に亀裂が入り、友人と彼女は別れてしまった。