子供達は「うっせぇ! 黙ってろ」「日頃から嫌われてるやつが信用されるとか思ってんの?」と侮蔑の言葉を投げつける。
「あおちゃん、そんな言い方しないで……いつもいい子なのに……ゆいちゃん悲しい」
「その口で私の名前馴れ馴れしく呼ばないで。光河聞いた? こいつ私のこと味方だと思ってるよ?」
 葵依の含み笑いが響く。結花はそんなと目をそらした。
「ほんとまじこいつしゃべり方とか、態度とかさ……いつまでも自分がお姫様だと思ってる脳内お花畑ババアじゃん。よし、SNSでこいつの動画と写真撮ろうぜ」
「それな……でも今おじいちゃん達いないから、無理だよ。こいつ動かさないようにしないといけないからさ」
 姉に出来る状況じゃないことを言われた光河は、舌打ちした。
「でも、SNSで痛い親として公開処刑はありね」
 葵依は口角をあげて結花に視線を向ける。

 いつも話しててもめちゃくちゃイライラする。
 中学時代、学校で嫌われてることで有名な1つ上の女の先輩に似ている。生徒会の役員をやっていた。
 モデルのような容姿で、成績優秀で、老若男女優しい。先生達からの評判よかった。
 全校生徒の名前が頭に入ってて、私の名前も覚えていてくれた。