「悠真はこれからどうしたい? いつまでもこの状況続ける気なのか? 4月に入ったら陽鞠ちゃんは3年になる。受験生だ。最悪卒業までに決着しないといけないと」
悠真のみかんの皮を剥く手が止まって黙り込む。
結婚指輪は今でもつけたまま。妻がいないときに家に戻っては、結婚式の時の写真を見て最初の頃を回想している。
兄の言うとおり早く決着つけないとだめだ。
「悠真、情に絆されるな。先に言っとくが、俺は結花さんとより戻すのは反対。言っちゃ悪いが、彼女は悠真にも、陽鞠ちゃんにも、うちの家族にとって、悪影響な存在だ。トラブルメーカーで無神経だから。今までのツケを支払う意味でも、彼女には一回痛い目に遭わせた方がいいと思う」
「はるにいはそう言うと思った。反対なんだなって。正直迷ってる。はるにいの言い分も分かる。実は俺、より戻そうと考えてるんだ」
「はぁ?! この期に及んでか?! 何考えてるんだ? なんだかんだ言って、お前も甘やかしてるな。どういうつもりなんだ?」
詰問する口調の陽貴に悠真はひるむことなく口を開いた。
「もちろん今まで通りにはさせないよ。結花の都合良いようにはさせない」
「どういうつもりだ?」
悠真の口調がさらに厳しくなる。
悠真のみかんの皮を剥く手が止まって黙り込む。
結婚指輪は今でもつけたまま。妻がいないときに家に戻っては、結婚式の時の写真を見て最初の頃を回想している。
兄の言うとおり早く決着つけないとだめだ。
「悠真、情に絆されるな。先に言っとくが、俺は結花さんとより戻すのは反対。言っちゃ悪いが、彼女は悠真にも、陽鞠ちゃんにも、うちの家族にとって、悪影響な存在だ。トラブルメーカーで無神経だから。今までのツケを支払う意味でも、彼女には一回痛い目に遭わせた方がいいと思う」
「はるにいはそう言うと思った。反対なんだなって。正直迷ってる。はるにいの言い分も分かる。実は俺、より戻そうと考えてるんだ」
「はぁ?! この期に及んでか?! 何考えてるんだ? なんだかんだ言って、お前も甘やかしてるな。どういうつもりなんだ?」
詰問する口調の陽貴に悠真はひるむことなく口を開いた。
「もちろん今まで通りにはさせないよ。結花の都合良いようにはさせない」
「どういうつもりだ?」
悠真の口調がさらに厳しくなる。