「まあ、いいや。納得してないならしてないで。その状況を作ったのは自分だから。自業自得。勤務態度改めるまで入れないからね。はっきり言ってここまで非常識で問題児なんかはじめて見たから。お嬢様育ちというから、どんなもんか見てたら、ただの《《わがまま姫》》だったと。正直呆れたね」
「私、初めてだけど頑張ってます! だって、眠たいのに早くから起きて、フルタイムなんて……まして、オシャレNGで通勤用の服だけでも、モチベーション上げよとしたら、変なもん見る目だし! 店長はうるさいし! だーれも可愛いって言ってくんない!」
 こういうとこで露出激しい服だめなんて知らなかったし、ジャージとユニフォームという組み合わせも嫌だし。なんか給食のおばちゃんみたいだし。
「ここは可愛さやオシャレは必要ありません。清潔さと礼儀正しさです。まずそこを履き違えてるね。まして、こういうとこでネイルはNGだ。色が商品に移から。一体どんな仕事を想定してたの?」
 結花は言葉に詰まる。
 スーパーで働くどころか、大学時代はバイトを全くせず遊んでばかり、在学中も就活をせずにいかに卒業後すんなり結婚してもらうかばかり力入れていた。
 結花の人生設計に働くという選択肢はなかったのだから。
 働くのはデスクワークだとおもっていた。