現場に出るなと言われた結花は小さな会議室で待っていた。
向かいの席には、尾澤が澄ました顔で座っている。
「しばらく現場に出ないように、店長にも人事部長にも社長にも伝えている。これでとやかく言われないだろう」
「ど、どういうこと……?!」
状況が掴めない結花は現場に戻らせてと強く訴えるが、スルーされる。
「これはこちらの不手際なんだけど、まさか一から教えないといけないレベルだと把握してなかった。想像以上だった」
遠回しの嫌味に結花は気づいたのか「それってどういう意味よ」と机を叩く。
「まず、そういう所。今まで強気で行けば、チンピラのように恐喝するような物言いだったら、皆言うこと聞いてた。でも、内心は依田さんが面倒臭いから、はいはい従ってただけ。《《パワハラ》》です」
「パワハラって上の立場の人からだけでしょ? さっきのあんたの言い方の方でしょ!」
「それは違う。逆バージョンもある。そして、あんたと言うな。尾澤さんと言って下さい。タメ口はダメと言ったじゃないか」
キャンキャン吠えるような結花に対して、尾澤は怯むことなく、冷静に返す。
向かいの席には、尾澤が澄ました顔で座っている。
「しばらく現場に出ないように、店長にも人事部長にも社長にも伝えている。これでとやかく言われないだろう」
「ど、どういうこと……?!」
状況が掴めない結花は現場に戻らせてと強く訴えるが、スルーされる。
「これはこちらの不手際なんだけど、まさか一から教えないといけないレベルだと把握してなかった。想像以上だった」
遠回しの嫌味に結花は気づいたのか「それってどういう意味よ」と机を叩く。
「まず、そういう所。今まで強気で行けば、チンピラのように恐喝するような物言いだったら、皆言うこと聞いてた。でも、内心は依田さんが面倒臭いから、はいはい従ってただけ。《《パワハラ》》です」
「パワハラって上の立場の人からだけでしょ? さっきのあんたの言い方の方でしょ!」
「それは違う。逆バージョンもある。そして、あんたと言うな。尾澤さんと言って下さい。タメ口はダメと言ったじゃないか」
キャンキャン吠えるような結花に対して、尾澤は怯むことなく、冷静に返す。