「今までやってきたことが返って来てるんだよ。《《バチ》》が当たってるんだよ。その一つが、社長が出ていったことと、娘さんが逃げたこと。そしてここで働くこと」
 結花は心当たりないと言わんばかりに頭を抱える。
「キミは自分のわがままや無神経さで周りの人を泣かせてきた。ぶっちゃけ、過去のことみんなに広まってるよ? 同級生いじめたり、男寝とったり、マッチングアプリで男性騙してたんって?!」
 結花はなんで知ってるのと小さい声で呟く。
 他のスタッフ達は嘘でしょ、あれ本当だったのと口々に言い合う。
 スタッフ達は結花から「昔から男の人にいっとモテて、女性からいじめられた」「夫と娘が帰ってこない。嫌われている」「娘が反抗期でしんどい」「夫が相手してくれないから友達と遊んでいる」「姑からいじめられている」と聞いていた。
 おばちゃん3人衆は「大変ねぇ。うちもそうなの」とか「それは辛いね」と共感していたが、他のスタッフは、話半分で聞いていた。
 おばちゃん3人衆も他のスタッフも、結花の勤務態度を見ていたら薄々彼女の方にも非があるのではと感じていた。
 それに店長と人事部長の会話から、結花が色々過去にトラブル起こしていたことをちらっと聞いている。それが他の部門のスタッフにも広まっている。