意外とお年寄りと若い女性で来ている人結構いるのね。
 息子の嫁かしら? それだったら私と同じ仲間ね。
 血も繋がってもない親の付き添いなんて面倒くさいよね。
 夫が行けばいいのに。あー、何で私まで一緒に! このままあの世に行ってくれればいいのに!
 やっぱり存在がムカつく。

 結花は退屈凌ぎにSNSを開いて、義理両親の悪口を投稿を始める。 
『あー、行きたくねぇ……』
『このまま介護になったらどうしよう? 私がやらないといけないの? 施設にぶち込めばいいよね? うちが金銭的援助して恩に着せればいいかな?』
『せっかくのアフタヌーンティーが台無し。誰かさんが転んだからって病院の付き添い行かないといけなくなった。めんどくせー』
『このまま死んで欲しいわ。ついでに義父も』

 終始自分のことしか考えていない呟きだ。
 投稿すると早速大変ねとか嫁連れて行く意味がわからないとか、悠真を責めるコメントが並ぶ。
 結花はそれをみて、やっぱり私が正しいのよと安心していた。
 中々呼ばれない。
 結花は今にでも悠真に八つ当たりしたい。
 病院ってこんなに待ち時間長かったっけ?
 うちの行きつけの病院はすぐに呼ばれるのに。