――お嬢様には周りに甘え続けたつけをいい加減払ってもらわないといけません。もう40前なのに……あの言動・行動がいつまでも通用しないことを分からせないといけません。今まで好き勝手やったのですから、因果応報を受けてもらわなければなりません。私達の家族の散々悪口言われましたから。


 陽貴は午前中に呉松家のお手伝いさん達――野田、柿本、大野を自宅に呼んでヒアリングをした。
 柿本が結花のもとへお手伝いに行った日に、陽貴が悠真の現状を説明した上で、結花の過去のこと、生活の状況を教えてほしいので、三人にうちに来てもらいたいとお願いした。
 3人の口から出たのは、結花に対するマイナス評価。
 ここぞとばかりに結花と周子に対する話が出るわ出るわと……長年振り回されて疲れたのだろうと同情したくなる。

 ――呉松家は奥様が当主ですが、あれは直系が奥様だけでしたから。しかし実際動いているのは旦那様や良輔坊ちゃん達です。奥様はいわゆるお飾りみたいなものでしょうかね。専業主婦ですし。

 ――奥様は結花お嬢様を穏やかにさせたバージョンですかね。中身は陰湿ですが。