現当主である周子が高齢であることからだ。
 集まったのは周子、明博、良輔、そして静華さだ。
 結花を呼ばなかったのは、絶対暴れるだろうと。
 周子は当然結花にしたいと言っていた。
 他の3人は断固反対した。
『あの性格で無理に決まってるじゃないか。ただ単に家の名前で威張りくさってるやつに何が出来る』
『だいたい、あの子働いたことないんでしょ?! 昔から働きたくないがために、高校から年ごまかして婚活してたもんねぇー。学校の先生と関係もって揉めてたもんねぇ。もし、お母さんがなんとしてでも、あの子を跡継ぎにさせるのなら、縁切るし、名前も変える。私はりょう兄が妥当』
 周子はだって可愛い子にさせたいからとグズグズ譲らなかったが、3人の勢いに負けて良輔になった。
「なんで私を呼ばなかったの! お母さん約束やぶってる!」
『だからそういうとこだ。お母さんが選ばれたのは、男性の跡継ぎがいなかったから。それに、お母さんはお前と違って、お客さんにまだ失礼なことはしないからな! お前と話していると疲れる』
「こっちのセリフよ。今すぐ変えて。私にしてって」
『もう書類も整っている。来年の年明けから正式に良輔にするから。じゃぁ、良輔呼んでこれからお前の処遇を決めてもらおうか』