無理矢理理由を作って陽貴を納得させなきゃと焦るが言葉が思いつかない。
「まだいうか? お前今倒れてたんだぞ?! 勤務先で! 社長が部下の前でぶっ倒れて、心配させてどうするんだ?! お手本になるべき人間が、こんなんだと情けなーな!」
 必死に声のボリュームを抑えてる陽貴に悠真は観念した。
 悠真は昔からマジギレした陽貴が怖くて仕方なかった。
 有無を言わずにはいと答えないといけない威圧感。
 恐らく依田家で一番怖いと思われている。
「そうだよ。お父さん。陽貴おじさんの話聞こうよ。お母さんのことはなんとかするから」
「退院してから、実家に戻ろう。俺も協力するから」