「お前のことは朱里って呼ぶから俺の事も斗真って呼べ」

え?
同い年か年下なら呼び捨てで呼べるけどこの人は金髪でヤンキーぽいにもかかわらず背が高くて大人っぽい雰囲気がする。
きっと年上だろう。

いくら相手が呼び捨てでいいって言ってくれたとしてもさすがに年上の方に呼び捨てするわけにもいかないしここはちゃんと断ろう!

「あの、さすがに年上の人に呼び捨てにする訳にはいかないので斗真さんと呼ばせてください」


「朱里1年生だろ?」


「はい!そうですけどそれが何か?」

「俺も1年だ。だから呼び捨てで大丈夫だ」

え!同い年なの!?背が高くて雰囲気がおとなっぽいから先輩かと思ってた

気分を悪くさせちゃったかもしれないし謝っておかないと

「先輩だと思ってましたごめんなさい」

「なんで謝るんだ?」

「気分を悪くさせちゃってたら申し訳ないので」

「別に俺は気にしてない。それより同い年なんだしその敬語もしなくていいし呼び捨てで呼んでくれ」

気にしてないなら良かったー。
同い年なら別に敬語じゃなくてもいいよね

「分かった!斗真!これでいい?」

「あぁそれでいい」

斗真はそう言うと笑顔になり、また私の頭を撫でてきた。

また撫でてきたけど斗真って本当に撫でるのが好きなんだな〜


ピーンポーンパーンポーン新入生の皆さんは体育館
に集まってください

遅れちゃう!そう思っていると…

「チャイムなったから行くぞ朱里!」
ガシッ

斗真は私の手を掴んで体育館に向かって走り出した

「と、斗真!?」


「わりぃけどおくれないようこのまま体育館へ向かうから!」

「う、うん!」

手を繋がれてる恥ずかしさで頭がいっぱいになってるうちに体育館前に着いていた

「ギリギリ間に合ったな」

「そうだね!斗真くんありがとう!そろそろ入学式始まるから行かないと!今日は本当ありがとう!またね!」

「あぁまたな!」