「そうだ、この服、透悟くん買ってくれたんだよね」

二の腕が開いててフードが着いている白いトップスに風が吹くとふわっと舞い上がる水玉模様のスカート

買ってくれてまだ4.5時間だけど、もう既に気に入ってるんだよね

「そうだったのね。道理で今朝と服装が違うと思ったわ〜」

「なんかペアリングしてね?いいな〜。羨ましい〜」

私の左手に光ってる指輪を見ながら兄が嘆いている

「羨ましいと思うなら早く彼女作っちゃいなよ、私よりモテる癖して」

私は嫌味を含んだ言葉を柊希に投げかける

「会社にいい人はいねぇんだよな〜、社員さんは寄ってくるけど」

高校生の時取っかえ引っ変えしてた兄からは全く想像ができないくらい彼女ができないらしい

中学生の時、兄はほぼ毎日違う女の人を家に連れてきてたから私はBlack Roseに行くしかなかったんだよな

兄も透悟くんもわたしも一緒に食べ終わっていたから、声を揃えた