「妃殿下、ようこそお越しくださいました。調理兵長を任されています、コンスタン・パレと申します」

 コック帽をとると、刈り上げた赤毛がすぐに目に入った。

 とっても鮮やかな赤色である。

「はじめまして、調理兵長。リン、です。一応、将軍閣下に嫁いできたのですが、嫌われてしまったようです」

 自分で言いながら、苦笑せずにはいられない。