こんなイヤな奴と同じ屋根の下にいるってことじたい、勘弁してもらいたいって感じだわ。

 いますぐ書斎に戻り、あいつに「いますぐ出て行くわ。さようなら」って叩きつけて出て行こうかしら。

 いいえ。ちょっと待って。

 それは逃げることになるわね。わたしだってカッときたとはいえ、あいつの挑戦にのったようなものだし。

 そうか。そうよね。だったら、目に物見せてやる。