「とにかく、お詫びしてもしきれません。妃殿下、どうかお部屋の方に」

 彼は、瞬時にして話題をそらした。

 いまのわたしの言葉の中に、触れてはいけないことでもあったのかしらね?

 とはいえ、尋ねても教えてくれるわけはないでしょうし。

 彼はそんなわたしの疑惑をよそに、先に立って歩き始めた。どうやら、わたしの部屋に案内してくれるらしい。