辺境の地には、軍の補充兵とともについて行くことになった。
その辺境の地に、あらたな嫁ぎ先があるからである。
「王子妃殿下」
軍の宿舎まで行かなければと思っていたところに、将校服姿の青年が訪ねてきた。
「ロラン・ノディエと申します。クロードの同腹の弟です。妃殿下、どうぞよろしくお願いします」
嘘でしょ?
声に出しそうになり、慌てて口を閉じた。
まるで少年なのである。しかも、めちゃくちゃ可愛らしい。小柄だけど、将校服の上からでも筋肉質なことがわかる。
クロードの同腹の弟ということは、彼も王子よね。
「一応王子の端くれですが、兄同様自覚はありません。それに、あちら側でも王子としての自覚がない方が都合がいいようですから」
ロランは、わたしの心を読んだかのようにそう言った。可愛らしい顔には、少年っぽい笑みが浮かんでいる。
その辺境の地に、あらたな嫁ぎ先があるからである。
「王子妃殿下」
軍の宿舎まで行かなければと思っていたところに、将校服姿の青年が訪ねてきた。
「ロラン・ノディエと申します。クロードの同腹の弟です。妃殿下、どうぞよろしくお願いします」
嘘でしょ?
声に出しそうになり、慌てて口を閉じた。
まるで少年なのである。しかも、めちゃくちゃ可愛らしい。小柄だけど、将校服の上からでも筋肉質なことがわかる。
クロードの同腹の弟ということは、彼も王子よね。
「一応王子の端くれですが、兄同様自覚はありません。それに、あちら側でも王子としての自覚がない方が都合がいいようですから」
ロランは、わたしの心を読んだかのようにそう言った。可愛らしい顔には、少年っぽい笑みが浮かんでいる。