「妃殿下、それは誤解です。殴られたことが好きなのではなく、あなた自身です。その、ちょっとかわったところが、兄の気を惹いたらしくて。とにかく、あれ以来兄は木登りの練習をし、剣の練習をし、多くの書物を読んで知識を得、あなたに出会う前以上に努力をしました。つぎにあなたに会ったとき、あなたに気に入ってもらい、プロポーズしたいからです」
「バカじゃないの?」
「ええ、ぼくもそう思います」
率直な感想を述べると、ロランが同意してくれた。
「バカじゃないの?」
「ええ、ぼくもそう思います」
率直な感想を述べると、ロランが同意してくれた。