「妃殿下、子どもの頃のお茶会のことです。兄と話をしていただきましたよね?」
「ええ、ロラン。あんな過去のことなのに、事あるごとにぶん殴られたって嫌味を言われるわ」
「兄はあのお茶会であなたに殴り飛ばされたときから、あなたのことが好きで好きでたまらないのです」
「なんですって? クロード、あなたもお兄様みたいにそういう系なの?」
「ち、違う。レオナールみたいなのとは違うっ」

 真っ赤になったクロードを見ながら、ほんとうかしらね?って思う。