気遣い抜群のロランが間に入ってくれた。

 正直、彼がいてくれてよかった。

「ほら、馬たちも笑っています」

 ロランが彼とクロードの馬を指さした。

「ブルルルル」
「ブルルルル」

 二頭の馬は、同時に唇を上げ歯をむきだしにして笑った。

 すこしだけ落ち着けたかしら。