「愚かきわまりない両親と、ついでに妹たちを殺しに行った日のことだな」

 彼は、さわやかな笑みとともに言った。

 ショックでふらつきそうになったところを、かろうじてもちこたえた。

 というよりか、お兄様に右手首をつかまれていなかったら、倒れたかもしれない。