「大丈夫なわけないじゃない。血がでているわ。骨が折れたかひびが入ったかもしれないじゃない。すくなくとも、石の先端が突き刺さって傷ついているわ」

 涙をポロポロ流しながら訴えていた。

「泣くなって。リン、おまえがしっかり育っていることがわかって安心したよ。ちょっと育ちすぎているかもしれないな。腕一本では、とうてい支えきれない」
「もうっ、お兄様ったら」

 泣きながら笑ってしまった。

 それは、昔よく揶揄われていたのとおなじ言葉だったからである。