「リンッ」

 ドサッと音がした瞬間に息が止まりそうなほどの衝撃が背中に走った。

「お兄様?」

 だけど、それもまだマシだったに違いない。

 お兄様の右腕がわたしの首から腰にかけて守ってくれていたから。

 彼の右腕が、わたしの体重プラス落下による衝撃からわたしの背中をカバーしてくれていたのである。

「お兄様っ」

 慌ててどいた。