だけど、そうなるとお兄様との戦いは避けられない。いいえ。あのシュエットとかいう使役獣もいる。

 クロードとロランが危ない。それでなくても、ロランはケガをしている。それも、ひどいケガである。

 シュエットに勝てるわけがない。

 二人に何かあったら、わたしは……。

「クロード、わたしは大丈夫。自分でどうにかするから。だから、だから、あなたも……。生きて、お願い。生きて会いましょう。ロラン、あなたもよ」

 廊下をひきずられながら、声がかれてもなお叫び続けた。